10年以上の実績を誇る機能水製造装置 「酸還王シリーズ」
導入効果
旧来の半導体・フラットパネル洗浄法であるSC1・SC2洗浄法の代替が可能になります。
山中「半導体のサイズアップや製造量増加(※1)に伴って、超純水の使用量が増加の一途をたどっていました。超純水の使用量を何とか押さえ、お客様の製造コストを下げる方法は無いものかとずっと考えていました。」
山中は研究に没頭していた。そして、ある論文に目が止まり、目を輝かせた。「還元作用」に関する個人の研究論文だった。そしてすぐに動いた。超純水に新たな付加価値を加え「半導体製造のコスト低減」「洗浄効果を大幅に改善する」ため、共同研究させてほしいと持ちかけた。さっそく研究・開発に取り組んだ。
山中「実は私自身は半導体の製造工程にあまり詳しくなく、当社の専門家に相談しました。」
日本における半導体の権威である東北大学に出向し、戻ってきたばかりの今岡に相談した。
山中から相談を持ちかけられた今岡。
今岡「ちょうど山中さんからその話があったとき、研修を終え、オルガノに帰ってきたばかりでした。
そして私も、半導体の製造工程で水処理メーカーの関わる部分で何か出来る、何かやらねばと思っていました。この話は我々にとってチャンスであり、一緒に行おうと思いました。」
こうして今岡がプロジェクトチームに加わり、順調にいくかに見えた。
しかし、1993年半導体メーカーで同じ研究を発表したとの情報がもたらされた。
山中「このニュースを聞いたとき、正直非常にショックでした。しかし、当社はウルトラクリーンテクノロジーを自社で持っており、この話に半導体メーカーさんと協力して貢献できる力があると確信していました。」
そこで山中達は、半導体メーカーとの共同研究に望みを託し、新たなスタートを切った。
デバイスはメーカーから提供を受け、戸田総合研究所(※2)に連日連夜寝泊りし研究漬けの日々を送った。こうした苦労が実り、1994年超純水に新しい機能をもたせることに成功した。
これは従来の濃厚な薬品と同等の洗浄能力を持たせた新しい概念の超純水の誕生と言える。製品の名付け親である営業の吉澤は、「世の中に鮮烈にイメージ付けたい」と考え、酸化還元を意味することに加え大好きな野球からヒントを得て、「酸還王」と名付けた。
山中は商品のシリーズ化(※3)が出来たところで更なる酸還王の発展を後輩に託した。新たな研究テーマが待っているからだ。
山中「世の中のニーズに・・・、自社あるいは自身が持つ技術でとことん取り組めば道が開けるものだと確信しています。」
その後、「酸還王」は1995年のセミコン・ジャパン(半導体製造装置・材料に関する世界最大の国際展示会)で鮮烈なデビューを果たした。納入先は半導体メーカーにとどまらず、液晶関連から超精密洗浄を必要とするメーカーに納入された。これにより「機能水のオルガノ」として確固たるイメージを築いた。
酸還王は日本にとどまらず世界に向けて拡販を開始している。
開発センター
理学博士
エレクトロニクス事業部
営業部
近年、FPD(フラットパネルディスプレイ)の製造工場における水使用量の増加は顕著で、第8世代基盤を用いた工場では月産10万枚規模の場合、1時間当たり2,000t〜3,000t、1日に換算すると50,000t以上もの水を消費する。(1人の人間が使用する水量を200L/日とすると、実に25万人相当が利用する水量)
※2注2 戸田総合研究所。1986年以降、オルガノの研究開発の中心であり、 「酸還王」をはじめとする様々な、製品や技術が生まれた。
現在はその役目を終え、研究開発の拠点は、神奈川県相模原市の 開発センターに移っている。
半導体・液晶の洗浄にとどまらず、その機能は広く認知され、2007年6月、酸還王シリーズは、産業機械工業会主催の優秀環境装置表彰において、最優秀の「経済産業大臣賞」を受賞しました。
※ 写真説明:表彰式当日の風景。左より 橋本社長、プロジェクトチーム員



























