製品・サービスProducts & Service

軟水装置

軟水や硬水ってなあに?

硬水という言葉の起源は色々言われていますが、「豆を煮る時に使うと豆が硬くなる水」とか「絹を精練する時に使うと絹が硬くなる水」という説などもあります。これはどちらも「硬水は物を硬くする成分を含んでいる」という事実を裏付けるものです。逆に言えば軟水で豆を煮ると軟らかくなり、絹を精練すると軟らかくなる、とも言えるでしょう。

このような作用をする成分を“硬度成分”と言います。具体的にはカルシウム、マグネシウムが硬度成分として作用します。
硬度成分をどのくらいまで含んでいるか水が軟水で、どのくらい以上含んでいる水を硬水というかは、はっきりした定義がある訳ではありませんが、本当に軟水といえる硬度は30mg/Lくらいまでです。オルガノの軟水装置では1mg/L以下で管理をしています。
飲料水に適する水質の限度としては300mg/Lの硬度までは良いことになっており、水道水でもこの限度までは法律で許されています。
この結果から、水道水=軟水ではないということも同時に分かります。

お茶 お茶の味覚成分や香気成分が硬度成分の作用を受けてうまく抽出されなくなるため味や香りが十分に発揮されず、また色の成分も硬度成分の影響により変色する。
ジュース 甘味が低下し香りや色の変化が起こりやすく、保存中には沈殿物や濁りができやすい。
煮豆 硬度の高い水で煮るほど硬い煮豆ができる。900mg/lの硬水ではいくら煮ても軟らかくならない。
小麦粉や澱粉の製造 硬度成分が小麦粉や澱粉と結合して粉の品質が悪くなる。その結果その粉を使って食品をつくるときに仕上がりが硬く、腰が弱く粘りが少ないものになる。
砂糖を使う加工食品 砂糖がカラメル化しやすく、また製品にした後で砂糖が結晶化する原因になる。
透明な水 水が氷に変化する間に、水の中に溶けていた成分が固形物に変化する。それが主に硬度成分である。硬度成分が70mg/l以上、こと鉄分が0.2mg/l以上あっては透明な氷を製造するのが非常に困難になる。
麺類の製造 のびが悪く、腰も弱く短時間で中心まで茹で上がりにくい。
石けん・洗濯 硬度成分は石けんと結合すると水に溶けにくいカス(金属石けん)になる。硬度成分が石けんと結合カス(金属石けん)になってしまうと水の中には石けん分がほとんどない状態になり、泡も立ちにくく、また洗浄力もあらわれない。
ボイラ ボイラに使用される水に硬度成分が含まれていると、煮詰められたり、成分がお互いに複雑な反応を起こして沈殿物ができやすく、かたくなってボイラの内面に付着しスケールが発生する。スケールは非常に熱の伝導が悪いので効率が悪くなり、燃料が何倍もかかる。また、スケール付着により余計加熱したり詰まったりと直接的な危険にもつながる。