純水・超純水とは

水の性質

ものを溶かす力が強い

無色透明な水にも、色々な成分が溶け込んでいます。例えば水道水を50mプールにいっぱいに入れた場合、その中にはドラム缶数本分の不純物が溶けています。
つまり、「水は物を溶かす力が強い」ということです。
不純物を除去した純水・超純水では、更にその力が強くなります。

水の性質を生かした、純水・超純水の活用シーン

汚れの除去や、成分抽出に活躍

不純物をほとんど含まない純水は、水としての性質がはっきりと現れ、ものを溶かす力が更に強くなります。
このような特性を生かし、さまざまなシーンで利用されています。

機器への不純物の付着や機能低下を防止

不純物いっぱいの水でボイラーや加湿器を利用し続けると、不純物(スケールなど)がボイラーや加湿器内に析出して配管が詰まったり、伝熱に影響して機器の機能が低下してしまいます。

これらのスケールによる機能低下を防ぐために、純水が活躍します。
また、不純物が洗剤(界面活性剤など)の働きかけを妨げたり、実験の妨げにならないよう器具の洗浄や実験水に純水が用いられます。

純水・超純水とは

超純水・純水って何?

超純水とは、水の浄化に関する要素技術を組み合わせて、河川水や工業用水などの水を限りなくH2Oに近づけた高純度な水のことです。水に含まれる固形物や塩類はもちろん、溶けているガスも除いて“超”高純度に処理します。オルガノがもつ最高水準の分析技術も超純水製造に不可欠です。

純水とは、「不純物が少なく純度の高い水」のことを指します。主に塩類や有機物などがほとんどすべて除去された状態を指し、不純物を取り除く方法により、脱塩水(イオン交換樹脂などにより塩類を除去した水)、RO水(逆浸透膜を通した水)、蒸留水(水蒸気を冷やして液体にした水)などと呼ばれます。

実は純水には厳密な定義がありません。一般的には電気抵抗率が0.1~1.5MΩ・cmの水をいい、不純物が少ないほど電気が流れにくくなり電気抵抗率が高くなります。
超純水は、「限りなくH2Oに近づけた水」。理論純水(純粋な水)の電気抵抗率は18.24MΩ・cmであり、これに限りなく近づけたものが超純水です。実は超純水にも厳密は定義がありません。

超純水の用途は?

  • 微小なごみも許されない半導体ウェハーや液晶の洗浄用水
  • 発電所の安定運転に必要な発電用タービンの蒸気発生器用水
  • あらゆる場面で安全が要求される医薬品産業の注射用水
  • 分析結果に影響する微量分析用ブランク水

など様々な分野に用いられています。

純水の用途は?

  • ・雑味を嫌うソフトドリンクの割水
  • ・ウォーターマークを防ぐための精密洗浄用水
  • ・品質を安定化させる薬品などの希釈水
  • ・スケールを防ぐボイラー用、加湿用水

身近な所の純水

身近な所で使われる純水技術

純水・超純水が最も使われているのはハイテク機器に欠かせない半導体分野や液晶パネル。
たとえば皆さんお持ちの携帯電話やデジタルカメラ、液晶テレビや有機ELテレビには半導体ウェハーや液晶パネルが用いられています。半導体ウェハーや液晶パネルは、ナノレベルのごみも許されない厳しい世界。この微細なごみを取り除くために、純水・超純水が使われます。
また、身近なところでは食品や飲料水、医薬品製造などにも使われます。
目薬の水も不純物やパイロジェン(発熱物質)を含まない純水が用いられます。

洗浄を支える水

私たちにとって、洗浄用の水は飲料水と同じくらい身近なものと言えます。日常生活において、すぐに思いつくだけでも、手や顔を洗う、洗濯をする、水拭きをするといった場面で水は使われています。
産業界においても、あらゆる場面で洗浄作業は行われています。食品工業における有害物質の除去や、めっきや塗装などの前に行う表面洗浄、悪臭成分の洗浄除去、繊維製品の風合いの改良など様々です。

ワイングラスと純水の意外な関係

日本でも多くの愛好家がいるワイン。そのワインを楽しむために重要なワイングラスには、香りや味を高めるために様々な形があります。
しかし、お手入れも大変。手を抜くとせっかくのワインが台無しになってしまいます。
ワイングラスの最大の敵は、水垢。洗って自然乾燥すると、あっという間に水垢で曇ってしまいます。

水垢の原因は、水道水に含まれる不純物です。日本の水道水はほとんどが軟水(硬度の低い水)ですが、それでもCa2+(カルシウムイオン)やMg2+(マグネシウムイオン)が含まれています。
これが炭酸カルシウムやケイ酸マグネシウムとなって乾燥すると白い塊として析出し、水垢になります。Ca2+もMg2+も金属イオンの一種ですので、乾いてこびりつくと落とすのは大変です。
濡れている間にワイングラスの水滴を専用の布巾でふき取るのが良いですが、毎回拭くのは大変!という方には、純水で洗うのがお勧めです。

素材の力を引き出す水

不純物を含まない純水は、ものを溶かす能力に優れています。
例えば緑茶。ペットボトルの緑茶は、工場での抽出時に純水が使われています。不純物に邪魔されず、お茶に含まれる有効成分を余すことなく抽出でき、安定した品質の製品が作れます。また、素材の味を邪魔しないことから、清涼飲料水やビール、日本酒の仕込み水の一部にも使われています。
しかし、苦味や雑味などの余計な成分まで出てしまうので向かないという例もあります。用途に応じて水の使い分けが必要ですね。